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量的金融緩和政策はよりグローバルに: インドネシアのケース

03/08/2020

当社のプロダクト担当者のPierre Chartresが新興国における金融緩和策に関するレポートをリリースしていますので、ご参照ください。

新型コロナウィルスの感染拡大による経済の低迷は過去に発生しているものと違いがいくつかあり、その一つとして新興国の中央銀行による金融緩和政策が挙げられます。その最たる例として、インドネシア中央銀行の例が挙げられます。インドネシア中央銀行は7月中旬に政策金利を25ベーシス引き下げ、4.0%としました。その他新興国の中央銀行と同様、インドネシア国内の経済対策と同時にルピア安を回避し、投資家心理の悪化を防がなければならない難しい舵取りをインドネシア中央銀行が迫られています。インドネシア債務の4割が外貨建てであることから、ルピアの安定はインドネシア経済の安定を図るうえで、非常に重要だと考えます。

インドネシア政府は感染拡大防止対策として、3月に強固なソーシャル・ディスタンス政策に踏み切ったものの、感染拡大の歯止めには至っておりません。需要の低迷や世界的なロックダウンはインドネシア経済にも大きく影響しており、実質GDP成長率は過去10年間で平均して5%を上回っていたものの、2020年は0%近くの数値が予想されています。輸入額は前年対比で14%の減少が予想され、失業率・貧困率は大幅な上昇が予想されることから、インドネシア政府は医療支援や現金給付、零細企業の債務返済支援などの景気刺激策を発表しています。

インドネシア政府は財源の確保に不安があるなかで経済対策を決定したことに一部批判を浴びたものの、3月31日に発表された景気刺激策は注目に値する点が幾つかあると考えます。インドネシアの財政赤字の上限は1998年の金融危機期以降、3%の上限が設定されていましたが、2023年まで上限の廃止が決定されました。これにより、2020年の財政赤字はGDP比で6.3%に上る見込みです。このほかに、財源確保のため、新規の国債発行、そして、インドネシア中央銀行によるこれらの直接の引受が発表されました。

7月に詳細が発表されたこのスキームで、GDPの5.6%に値する900兆ルピアが感染症による経済対策に向けて調達され、3分の2がインドネシア中央銀行による直接引受や入札となる見込みです。財政赤字の負担を分担することで、インドネシア政府は2020年に予定されている40兆ルピアの利払い費を賄うほか、民間向けに供給される国債が減少に転じることで、金利の上昇や通貨安を防ぐのに寄与することが期待されます。

インドネシア中央銀行は過去にも国債の引受の実績があるものの、新興国でこれだけ透明性の高い、財政赤字の分担が実現するのは驚くべき出来事です。また、インドネシア中央銀行は政府の利払い負担を減らすと同時に、投資家にとって魅力的な資産であることの維持を目的に、高金利の維持を実現する策は革新的だと考えます。 一方で、インドネシア中央銀行の独立性やモラルハザード、節度が失われることを懸念した投資家の反応が懸念されていたものの、インドネシアの財務省は財政規律の実績、そして、このスキームは感染症対策のみを目的としていることを表明し、不安の解消を図っています。

経済学の教科書では、通貨の供給が急激に増えることによる、インフレが懸念されています。スタンダード・チャータードの試算では、インドネシアのインフレ率が2.4%を上回ると予想されているものの、過去10年で、通貨の供給とインフレ率の相関は、民需の低迷時には相当しないことがわかってきました。また、インドネシア中央銀行はインフレ懸念が高まったときには引受ている国債を売却するなどの引き締めを取ることが可能です。

インドネシア国債のパフォーマンスは現在の市場環境下で、3月に利回りが大幅に上昇したものの、足元は安定してきております。一方、通貨はこの1か月で再びドル対比で3.5%下落したほか、ルピアのヘッジコストが上昇しており、投資家の警戒感が高まっていることを示しています。

キャリーの観点では、イールドが7%のインドネシア国債はその他JPモルガンGBI EM指数を構成する現地通貨建て投資適格債の中では魅力的だと考えます。年内の今後の利下げは予想されていないことから、財政赤字の負担の分担が発表されたことで、イールドカーブはスティープ化しました。これにより、投資家は財政赤字や国債の供給が市場予想を下回り、イールドカーブがフラット化した際に、利益を享受することが可能になることが期待されます。

一方、ルピアはインドネシア国債の国内居住者以外の高い保有比率(ムーディーズの試算では、現地通貨建ての38%)により、不安定な動きが今後も続く見込みです。今後、ルピアがより高くなるのに必要なことはグルーバルでの投資家心理の回復、そして、新興国への資金流入が必要になると考えます。通貨は今後も経済の回復やウィルスの感染拡大に左右されることから、短期的には不透明なままですが、インドネシア中央銀行による引受は迅速な支援を必要とするインドネシアの家計や企業に対する支援を可能とする有効な策だと考えます。

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